ー…タツヤside…ー
ねぇ、りんご。
俺…男だよ?
一緒に布団入っててなんともおもわないわけがない。
まぁ、一緒にーって言ったのは俺なんだけどっ。
りんごが近い。
心臓の音が聞こえてくる。
りんごの息が首あたりにかかって…。
もう冷静じゃいられない。
我慢なんて出来ない。
りんごが欲しい。
『やっぱ…こわい…かな。』
そう言ったきみは本当に不安そうな顔をしてた。
その顔を見て、やっぱ君を大切にしたいって思った。
俺の誕生日にりんご全部をもらうって言ったとき、断られるんじゃないかって思った。
けど、良かった…。
風邪のせいかな…。
体中がすっごく熱いんだ。
それから、自分でもびっくりするくらい心臓の動きがいつもより激しいんだ。
風邪…だから?
ちがう。ちがうけど、恥ずかしいから、そういう事にしといて。
りんご、好き。
俺とずっと一緒にいてほしい。
この台詞、いつか君にとどけるから…どうかその時までまっていて。
そん時には、どれよりも綺麗な指輪を君に届けるから。
期待しといて。