脳裏に浮かぶ。 月明かりだけが照らす暗い教室、風に揺れるカーテン。 頬をきる風は、夜だからか少し肌寒かった。 「初めて、だったんですよね。 生身の人間に、こんな感情を抱いたのは」 自分でもなんだか笑えた。 でもやっぱり、“生身の人間に”というが妥当だと思う。 今まで二次元の世界にはいろんな想いを馳せてきたからなぁ…。 「…“初めて”でございますか」 「はい。 …なんで潤なんか好きになっちゃったのか、分かりませんけど」