あたしは意気揚々と部屋を出た。 …フリをした。 部屋を出たのは事実だけど。 意気揚々と、っていうのはフリだけだった。 …だって、そうでもしないといてもたってもいられなくなる。 潤の言う通り、もうあたしがどうこうしたらどうかなるって話じゃない。 そこは脳でも解ってる。 だけど………、 「やっぱり、幸せになってもらいたいもんね…」 思わず思ったことが口から洩れていた。 そのことに気がついて、慌てて口を塞いだ。