「人は昔からオレを見ると、ギャーギャー騒ぐか平伏すか、そのどちらかだった。 女はオレの顔しか見ない。 男はオレの肩書きを恐れて、平伏すしかない。 そう思っていた」 「…うん」 「だけど、華憐……… お前だけは違ったな」 「えっ…?」 「初めて会った時、お前はオレの顔を見てギャーギャー騒ぐでもなく、肩書きを恐れて平伏すでもなく、媚を売ってくるわけでもなく、ただ毅然とした態度をとった」 …いや、あの時は肩書きも何も知らなかっただけなんだけど。