「…優梨亜、ほんとゴメン」 「何度あたしに校門開けさせる気!?」 あたしはお説教を受けながら、教室までの廊下を歩く。 この女の子は、藤堂優梨亜(トウドウユリア)。 こちらは名前と家柄は一致する。 この学校の理事長を務めるのが、優梨亜のお父様だ。 …よって、大変な大金持ち。 あたしの親友でいてくれるのが、不思議なくらい。 優梨亜に頼んだのは、生徒で唯一優梨亜が校門の鍵を持っているから。