パチッ、

目を開けるとまっ白な壁紙が広がる保健室。


「…あれ?あたし、どうして…」


「優奈!起きたの!?……よかったあ、心配したんだからね!」


そして隣には涙の跡が少し残っている愛美がいた。


えーっと、なんであたし、保健室にいるんだっけ……

確か…愛美と中庭でお弁当食べてて教室に戻る途中の階段で足を――、


「あっ!そうだ、あたし階段から落ちたんだ!」

はっと思いだしたような顔をするあたしに愛美が笑う。

「優ー奈っ、フフッ、覚えてないのぉ?」

……笑うっていっても不気味な笑いだけどね。

「…何にも。」

「えーっ!和希ちゃんが助けてくれたんだよっ!

だから、優奈、ケガしないですんだようなものだよ。

和希ちゃんに感謝しなくっちゃね♪」


「えっ……」


先生が?あたしを?

そういえば…落ちる瞬間に先生の声が聞こえたような……