美姫が案内してくれた


お店の前にたっていた。


プロバンス風のイエローがかった


白い塗り壁に


オレンジ色の屋根


可愛らしい大きな窓の周りを


囲むように


ダークブラウンの木の板が


貼り付けられていて


同じ色の入り口のドアは


白雪姫の小人がでてくるような


古びた小さな木のドアだった。


ぎぎ~


想像どうりに


扉を開けるときしむ音がした。


お店の真ん中には小さな中庭があり


太陽の光が差し込んでいた。


棚に飾られた瓶の中に


閉じ込められていた石は


宝石のように


光り輝いていた。


これがパワーストーンなんだ。


私の印象にあるパワーストーンは


お数珠のように


手首に巻かれたブレスレット。


その石ひとつひとつに


持っている力があって


例えば金運アップとか


恋愛が成就するとか


お守りの代わりに


身につけるブレスレット


の印象が強かった。


乙女チックな願い事を


お願いする年齢からは


卒業しているし


実のところ・・・


石を持つだけで


願い事が叶うなんて


ありえない。


っと心のどこかで


斜めに構えていたところも


ある。


そんな固定概念を飛ばして


しまうほど、


目の前にあるそれらは


キラキラとしていて


幸せを運んでくれる


エンジェルが宿って


いるかのように見えた。