「好きになってはいけない人を好きになってしまったという罪悪感。感情を押し殺すのに必死だった。でもな、卒業式の日に自分の気持ちを伝えようと思ったんだ……。相手が俺のことを好きじゃなくてもいい。嫌われてもいい。気持ちを伝えなかったら後悔すると思って……」
「先生……」
「今日、その子と同じ気持ちだとわかった。その子も俺を好きなんだとわかった……」
えっ……。
乾いていた涙が再び溢れ出していて、胸がドキドキと煩いくらい鳴っていた。
先生が私の体をギュッと抱きした。
痛いくらい……ギュッと……。
「…………好きだよ」
先生はそう耳元で甘く囁いた。



