先生の車は、1軒のアパートの駐車場に止まった。



「先生……ここ……」


「このアパートの1階の1番奥の部屋が俺んち」



先生が私を見てニッコリ微笑んだ。



「でも、どうして?」


「だから間違ったって言ったじゃん」



先生が私の頭をクシャクシャとしてきた。


先生が優しい笑顔で私を見てる。


ドキドキする胸。


フワフワと宙に浮いてるような体。


先生の笑顔がだんだん歪んでいく……。


手の甲に涙が落ちていく。



「ちょ、何で泣くんだよ」



先生の指が私の頬にそっと触れた。