「せん、せ?」
「藤井、ゴメン……」
何で謝るの?
何で私を抱きしめるの?
先生の答えはわかってるから……。
最後に同情して抱きしめてくれたの?
謝られたら虚しいだけじゃん。
だから謝らないで?
抱きしめないで?
もう、これ以上、私をドキドキさせないでよ。
「…………離して」
私がそう言うと、先生の腕にギュッと力が入る。
「間違えた……」
「えっ?」
「藤井を帰す場所を、間違えたんだ……」
「…………せん、せ?」
「行こ?」
先生はニコッと優しく微笑んだ。
えっ?
これは夢?
私、夢を見てるの?



