私の兄は、アイドルです。

 



「ん?それは音遠ちゃんが一番よく分かってんだろ」


「んん?」



豊さんがニヤリと笑う。

ん~……
シスコンの意味は、さすがに存じておりますが……


……誰が?誰に?
…………何の為に?



とりあえず、ワケ分からん。




「まっ、直人が来たら帰っていいから。
それまでユックリ寝とけ、な?」



豊さんが私の頭をポンポンと叩いて、子供をあやすように撫でた。


その感触が、何だか気持ち良くて……

私は、再びウトウトと眠りについた……──










……夢を、見たんだ。



私が3歳、お兄ちゃんが8歳の時。


あの頃は、お兄ちゃんの事大好きだった。



大好きだったから、

まだまだ子供な私は
いっつもお兄ちゃんの後ろにくっついてて。


お兄ちゃんのやってる事全部、自分もやれるって思って。


……ダメだって言うお兄ちゃんの注意も聞かず……



ジャングルジムのてっぺんに登って、降りれなくなった事があったんだ。




『ほら、バカ音遠!
俺が受け止めてやるから降りてこい!』


『おにぃちゃん……』



両手を広げて私を見上げるお兄ちゃんに、

半ベソの私。