……いや、ね?汗

一応携帯の電話帳には入ってるんだけど……
番号覚えれるくらい掛けてないしね……?




若干冷や汗をかきながら聞いてみる。




「一旦……自宅に帰ってもイィですか?」



「それはダメ。あなた、まだ未成年でしょう?
保護者の方に迎えに来てもらわないと」



看護士さんの厳しい声に多少ビクつく。


そりゃそうだよね……

まだ子供だ、自分。




「どうしよう……」



私が途方に暮れていると





「全くお前は……次男だからといって好き勝手してるみたいだな」


「いーじゃん、売れてんだし?」



扉の向こうの廊下から、
聞き覚えのある声が聞こえてきた。


ってこの声は……



「豊さんっ……!」



私は、その声の主の名前を呼んだ。



すると



ガラッ




「……は!?……音遠ちゃん!?
んなトコで何してんの!?」



カナリ慌てた様子で、豊さんが病室に入ってきた。

ちなみに、私の病室は個室。多少の物音を立てても、周りに迷惑は掛けない。




「んーと……入院?」


豊さんの問いに、軽く困った顔をしながら答えると。