私の兄は、アイドルです。

 



「ファンクラブのルールその1、メンバーのプライベートには立ち入らない事。

その2、単独行動は絶対にしない事。

そして……その3。
裏切り者には……制裁を。」



「はぁっ!?」



なんじゃソレ!
何、じゃあつまり私は裏切り者ってコトになるの!?

制裁って何ー!?




「ってワケだから。今後一切メンバーには近づかないでね?」

「ま、裏切ったアンタが悪いのよ」



気持ち悪いくらいに笑顔のファン達は、
慌てふためく私の前までやって来て……

私が反抗出来ないように、両手両足を抑えた。



ヤバい、この状況……

まさにさっきお兄ちゃんが言ってた“リンチ”状態じゃん……!


ガクガクと震え出す手足。

助けを呼ぶ為に叫びたいけど……
恐怖で声が出ない。


人間って、本当に怖い時って声が出ないモンなんだね……?




「可愛い顔に傷つけてやりたいけど……さすがに私達も女だし?
可哀相だから見える所には止めといてあげる」



リーダーっぽい女の人はそう言って、私の腹を思いっ切り殴ってきた。




「…かはっ……」


女の力とは……思えない。