私の兄は、アイドルです。

 



確か……


春さんのプロフィールには……

“一人っ子です”
って書いてあったような……?


事務所設定かなぁ?

少し、疑問に感じた。



こんな優しいお兄ちゃんなんて、
妹ちゃんが凄く羨ましいな



けど


「あ?
あぁ、まぁな……」


私の言葉に、何故か少し焦った様子の春さん。


「?」


どうしたんだろ?

今……
ちょっとだけ、淋しそうな顔したような……


いつも明るい春さんからは想像出来ないような、

そんな切ない表情が……

……垣間見えた。




「……でさ?
俺って女の子が喜ぶよーなモン、何も知らねえからさぁ。
良かったら一緒に買い物付き合ってくんねぇかなぁ?」



すると、急にまたパッと笑顔になった春さん。


あれ……今の、何だったんだろ……?




「あっ、全然いいよ!
私なんかで良ければね」



慌てて返事した私に、
春さんはニコッと微笑んだ。




「助かった~、ありがとな音遠!
あ……一応直人にも言っとかなきゃな」



「へ?なんでお兄ちゃん?」


何を言うの?



「音遠を借りる、って言っとかなきゃいけんだろー?」


はぁ?