「消え失せろ、ウザ兄!!」


「んだと!?音遠このやろ」

バンっ




――私は、捨て台詞を吐いて……


ドアを閉めた。汗





―――――




っていうか……

私みたいなチビが、2リットルを10本も持てる訳無かろうが……




「はぁ……どうしよう……」


軽く溜め息を吐きながらトボトボとコンビニに向かってると……




「音遠っ!」


「えっ、春さん?」



春さんが、私を追い掛けて走ってきてくれた。



「直人ってばドSだよなー!
こんなちっちゃな音遠が、1人でそんなにも持てるワケないのにさ?」


「だよね!?」



ちっちゃな……ってセリフは余計だけど、

さすが春さんっ!
分かってくれてるっ!


全く……ウザすぎるバカ兄め!




「俺も持つの手伝ってやるよ」


春さんは、まるで天使の笑顔のように微笑んだ。


や……優しい……!

どこぞのウザい人とは大違いだよ!!




――そうして私は、ジェントルマンな春さんに手伝ってもらいながら

(っていうか、春さんは2リットルを8本も持ってくれたんだ!)

無事にコーラゼロを買い終えた。