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「はぁ……
入り口、どこ……?」



あの電話の後。

私はマッハで用意して、急いでホールに到着する事夜の7時過ぎ。



ったく……

バカ兄がミス連発なんかするからさぁ?

この強い雨の中、電車乗り継いで駅から結構歩いて来たっていうのに……


……着いたはいいけど、入り口どこ?泣



当たり前だけど、ホールの入り口は完全に封鎖されてるし。


関係者専用の入り口……どこ?泣



リハーサル中のお兄ちゃんに電話を掛ける訳にもいかないから、

とりあえず入り口探しを開始した。



雨だし夜だし……

探すの苦労しそうだな……。泣


と溜め息を吐いた



その直後に




「──れ、音遠じゃん」


「春サン!」


遠くからコンビニの袋を片手に持ち、傘を差した春サンが声を掛けてきた。



距離にしたら結構離れてるのに、金髪が目立ってしょーがない。


……いや、抜群のスタイルとかっこよすぎるお顔もめちゃくちゃ目立ってます、はい。




「なんでココに?
今日は体調悪いって聞いてたんだけど……」



私の姿を見るなり、走って駆け寄ってきた春サン。