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この唄が


お前への誕生日プレゼントだと言ったら




きっと



バカだねと言って




照れたように


笑うんだろうな





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――コンサート前日。



ホールリハーサルも、
順調に進んでる午後。



ぶっ通しで歌と踊りを確認し続けた俺は、

ステージセットの為
途中休憩になったから、

1人控え室で休んでいた。




そんな時




コンコン




「直人、入るぞ?」


「あ、どうぞ」




マネージャーの渡さんが、控え室にやってきた。




「お疲れ様。
なんだか今日の調子、いつにも増して最高だな」


「ははっ、渡さんが本番前日に褒めてくるなんて珍しい。
どうもありがとうございます。
もう、明日ですしね」




ニコニコと嬉しそうな表情の渡さんに
軽く会釈しつつ……



……俺は、少し考えていた。




そういえば……


もう……随分とマンションに帰ってないな……


……音遠、元気にしてるかな……



自分の勝手で離れたくせに、

離れたら離れたでやっぱり気になる。