私の兄は、アイドルです。

 



澪は、知らない。



昨日春さんが私に告白したのなんて、

知るワケもない。




けど……


どうしようもなく、

言葉が刺さるんだ。





「私はお似合いだと思いますよ、とっても!

音遠ってば度が過ぎたブラコンだから、ハルが音遠の目を覚まさせてあげて下さいよぉ」




ニコニコと笑いながら、

澪はこう言う。



悪意は無い、とは思うんだけど……




──もしかしたら澪は

気付いてるんだろうか。


私がお兄ちゃんを好きだ、って……





「ははっ、音遠がブラコンかぁっ!
有り得ねぇよな?」




けど、澪の言葉を聞いた春さんは笑い飛ばした。




「そだよ……春さん……
有り得ないよね……」




そう、春さんからしたら……

有り得ない。



少なくとも……

私がBIG4の雑用係をしていた時は、

私はお兄ちゃんの事がムカついて仕方なかったから。


実際、毎日毎日喧嘩ばっかりしてたしね。




そうこうしていると。





『開場のお時間です……』



会場全体に、アナウンスが掛かり。

周囲のざわつきが大きくなる。