ヘルメットの下からは、

キラキラ輝く金髪と
それに負けないくらいに
キラキラ輝いた
春さんの笑顔があって。




「っしゃー、乗れ音遠!
コンサート会場までぶっ飛ばすからさっ!」



そう言いながら、
ヘルメットを私に渡してくれた。


今日も爽やかだなぁ!



っていうか……

スカートじゃなくて本当に良かった!
ショーパンだけど!




「ありがとう!春さんっ!」



そう元気良く返事して、
バイクの後ろによじ登ると。





「……良かった。

もしかしたら音遠来てくれねぇかも、って……

バカみたいに悩んでたからさ……」




春さんの、笑ったような小さな小さな声が聞こえたんだ……




そうだよね……

昨日の今日だもんね……



もしかしたら春さんも、

私と同じように眠れなかったのかな?




「……春さんっ!
ほら、行こっ?
私バイクの後ろ乗るの初めて!
ワクワクするっ!」



少しオーバー気味に
はしゃいでみる。




「……ははっ、音遠、しっかり掴まってろよ?」



「うんっ!」




そんな私の態度、


春さんにはお見通しなのかな?