兄妹の恋愛なんて……


……“近親相姦”なんて。



最終的に

誰にもイィ事なんて、
一つもねぇんだから。






「よし!もう寝ろ、な?
寝て忘れろ!」




わざとらしい明るい声と
作り笑顔で音遠の体を離し、


そう言って頭をポンと叩いた瞬間……――






「……1人なら怖いけど……


……お兄ちゃんとなら、
怖くないかもしれないね……?」





俺の服の裾を握り締めながら、

涙を流してにっこりと微笑み……


……真っ直ぐに俺を見てくる音遠がいた。







――なぁ。




やっぱりお前は――






――残酷だよ。






―――――
――――