私の兄は、アイドルです。

 
―――――





それからの俺は、
変わった。



毎日忙しすぎるスケジュールを入れ、忙(せわ)しなく働き。



家に帰ったら……




『あーマジで邪魔。
俺様のくつろぎの邪魔すんなやチビ』



……音遠を、からかった。




『はぁ!?私の方が先に座ってたんだけど!
バカ兄の方がウザいんだっつーの!
そのでかい図体で、ソファ占領しないでよっ!』




リビングのソファにゴロゴロと寝そべっている俺を指差しながら、

面白いくらいに怒鳴る音遠。



はは、掛かったな。

ホント、やりやすい奴。




『あー、お前チビだもんな?
つかよ、音遠?
……誰がバカだって……?』



俺はそんな音遠の両方のほっぺたを、
両端から引っ張った。




『いひゃいいひゃい、
止めてよバカ兄!』



『あー?懲りたかチビ音遠』



涙目になってきたから離してやると。




『っバカ兄なんて……
バカ兄なんてっっ!
大っ嫌いなんだからねっ!』





――ズキン。



心の奥底に、鉛を落とされた気がした。



だけど……



……それと同時に、

心の底から……安心したんだ。