私の兄は、アイドルです。

 



──それからの俺は。



音遠の願いを叶えるために、

カッコ良くなるために。


ガキなりにも

一生懸命頑張った。




元々華奢だったから、


筋トレを始めて
毎朝走って。

身長を伸ばす為に
牛乳を吐くほど沢山飲んで。

勉強も、
塾にも行かずに自力でめちゃくちゃ頑張って。



頑張って頑張って、

音遠の為にカッコ良くなろうって



ただそれだけの為に
がむしゃらに頑張った結果……



……14歳の時、
今の事務所にスカウトされた。




――チャンスだ、
ただ素直にそう思った。

業界に入って、
もっともっとカッコ良くなったら。


音遠が……俺のコト自慢出来る。




結婚は出来ないけど、


兄貴としてなら……


日本一、カッコ良くなってやるからさ。




見てろよ?音遠。


見てろよ。





――そうして俺は、

アイドルになった。






『んーと、じゃあ“BIG4”っていう名前にしてよ!』


『はぁ!?んだよそのダッサイ名前は!』


『えーっ、4人が大きな存在になるように!
って意味も籠もってるんだよっ?』


『やっぱり8歳の考えは……マヌケだな』