私の兄は、アイドルです。

 




『へ……?なんて……?』



そんな事を必死でお願いする音遠は、

あまりにも俺の予想外のコトで。



俺……俺っ、

ダサいのか……!?
不細工なのか……!?



近所のおば様方が

『直人クンはいつも男前ねぇ』

って褒めてくれるのは……


嘘だったのか……!?



心の中で、軽く焦ってると。




『お兄ちゃんは今でもカッコ良いけどっ!
もっともっとカッコ良くなったら、日本中の人に自慢出来るでしょっ?』


『音遠……』



『ケッコンしたら、日本中に自慢するんだーっ!

毎日、手をつないで街を歩くのっ!

私のだんなサマは、こんなにもカッコいいんだよーって、みんなに見せびらかすの!』



エヘヘッ、とイタズラっぽく笑う音遠は。


……可愛くって、
でもまだまだ無知で。





……できっこないよ、

   そんなコト。





『音遠?
俺……絶対に、日本一……いや、世界一カッコいいお兄ちゃんになってみせるからな……?』




――それなら……


それだけなら、

叶えてあげられるかもしれないから。



音遠が喜ぶなら、

音遠の願いを叶えてやれるなら。




俺は、どんな事でも……


出来るんだ……――





―――――
――――