私の兄は、アイドルです。

 




――その瞬間。

幾つもの流星が、夜空を流れた。



何筋にも流れる流星は、

あまりにも綺麗すぎて……



……本当に、
願いが叶う気がした。





『……あははっ、同じコト考えてたんだねっ?』



目の前で無邪気に笑う音遠。



なぁ、お前さ。

結婚の意味、分かってんのか?



けど……

そんなの、どうでもいいさ。


ただ、嬉しかったから。





『……同じだな、はは。

……音遠は可愛いな。
ふーん、俺と結婚したいんだ?
……俺はバカみたいだけどな』




夜空を見上げ、

俺は笑った。



決して叶うことのない
願い事を、

俺達2人は必死で願ってるんだから。




この願い事は、

神様だって――



――決して叶えてはくれない。





『お兄ちゃんバカなの?
どうして?』



キョトンとした顔で俺を見上げる音遠。



……お前はまだ、小さいから。




『音遠は……まだ知らなくてもいいよ』




今はまだ、知らなくてもいい。


ゆっくりと、分かっていったらいいから。