「……バカ兄…っ
バカ兄っ!
バカ兄ーっ!

あんたなんて……
……大っ嫌い!」




間髪入れずに、一気に叫ぶ。


もう、止められない。




キライ。


キライ。


ダイキライ。




瞳に溜まりすぎた涙が
ポロポロと溢れ出すけど、

もう拭うことすらしない。




「あー……昨日の続きみたいになってるな。

ありがとう、そんなに泣くほど嫌ってくれて
お兄様は嬉しいよ」



お兄ちゃんは、呆れ顔でそう言うなり

ベッドから立ち上がった。



そして、部屋のドアに手を掛けた……――



――その時。





「大嫌い……っ!

バカ兄なんて、大嫌いだよ……


嫌い。

大っ嫌い…………





……………でも……





………好きなの……


……どうしようもないくらい…………



お兄ちゃんの事が、
大好きなの…………」





涙と共に零れ落ちた


私の気持ち。



嗚咽と共に吐き出した



私の想い。





キライ。

キライ。


ダイキライ。




けど


だけど




それよりも

もっともっと……




……大好きなの。


どうしようもないくらい……




大好き、なの。