2人に話を聞くと、どうやら先に帰ったみたいで。

体の具合がよろしくないんだってさ?


……多分、嘘だろうけどね。


きっと、私を待つのが面倒だっただけなんだろうな……



ま、顔合わせなくて良かったかも……


だなんてホッとしてたら。




「あっ、そうだ音遠!
今朝音遠に会いに来た女の子達がね?
休み時間に雑誌持ってきたよ!」


「なんかねぇ、この雑誌に音遠とナオトの“小さな頃の約束”について載ってるんだって!」



「え……!」



そう言って、沙那が私に雑誌を渡してくれた。



あ、忘れてた……

澪の事の方がショックすぎて、
『約束』の事なんて完全に忘れてたよ……




「はい、これ」



受け取った雑誌の表紙を見ると。


【BIG4の全て】

そう書かれていて。



あの女子達……

こんなのいつも持ち歩いてるのかな……?


少し考えてしまった。





「じゃ、帰ろっか?」



そうして3人、学校を後にする。





――この時は、まだそんなに深く考えてなかったの。


私とお兄ちゃんの、小さな頃の約束とやらが。




まさか……


……あんなに大事な約束だったなんて。





―――――