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──翌日。




泣きはらした目は、なかなか普通通りには戻らない。




朝一、起きて鏡を見ると……


うわ……
目ぇ小っさ……!


普段よりも5割増で不細工な顔をしてる自分がいた。

わちゃー、コレは完全に放送禁止な顔だよね……




そんな事を考えながらも
朝ご飯の用意をしようとキッチンに行くと。





「うわ……凄……」



キッチンの机には、見事なまでの朝ご飯が用意されていて。




【とりあえず食え】



そんな綺麗な文字が書かれたメモが、ご飯の隣に置いてあった。




っていうかお兄ちゃんって……

ご飯、作れたんだ……?




お兄ちゃんがご飯を作ったのなんて、今日が初めてで。



なんだ……結局は何でも出来るんじゃん。



成績優秀、スポーツ万能。

字も綺麗だし、器用で。

人当たりもイィし、見た目は完璧。


それに加えて……料理も出来る。


……もう、完璧人間じゃん……




静かに椅子に座り、
お兄ちゃん手作りの朝ご飯を食べた。


めちゃくちゃ美味しくて、何だか悔しい複雑な気持ちになった自分。汗。