歯無の問いにニッコリとするだけで、戸度橋が無気味に見えた。

「捕まえに来た!」

 戸度橋の口から出ないような言葉だ。

「はぁ?」

 歯無は耳を疑った。それとも悪い冗談か。

「もう、終わりだ!」

「誰だ!」

 歯無はすぐに戸度橋ではないことに気がついた。

 目の前に立っているのは戸度橋とそっくりな顔だ。

 すると、顔が変形して、整うと何と語野字になった。