堂埜……

 江尾……

 取学……

 書かれている名前は漢字だった。日本人ばかりだ。

 男の名前が続くと思えば、女の名前があり、また男の名前が続くと思えば、女の名前が続き順序に統一性はない。



 歯無の足が止まった。

『江利牧湖有』と書かれたドアがあったのだ。

 見つけた。

 歯無はドアをノックした。

 すぐに返事はなく、静かだった。再び、ノックをした。