あきらかに違っていた。

 歯無は夢かと思った。

 まず、目を開けると六畳ほどの大きさに出入り口は閉められるドアがついている。鍵はないが、これでプライベートな空間が出来た。

 それにトイレに洗面所に風呂が付いている。

 ここは『レベル3』か?

 歯無は部屋を出た。左はすぐ出口らしく、『EXIt』と書いてある看板とドアが見える。

 右を見ると、ずっと先に続いている。おそらく、食堂でもあるのだろう。

 歯無は興味本位で、右の食堂に向かって歩くことにした。

「一、二、三、四……」

 と、部屋のドアが見えるたびに、声を出しながらであった。