「坂本くん!いよいよ、脱藩か。僕はね、ハッキリ言うと坂本くんの何が偉大か分からんのだよ」
「ちょっと待ってつかあさい。桂さん。わしの偉大な所は薩摩芋を焼き芋にしたところぜよ」

「いや、坂本くん。駄洒落とかいいから」
「ちょっと待ってつかあさい。僕の番組の視聴率知ってますか。桂さん」

「いや、知ってるが、キミの番組ではないぞ。坂本くん。まぁ言ってみれば、キミをバックで支える存在がいいのだな。僕みたいな。ゴホン」
「桂さん、何を言ってるぜよ!この番組はわしの初恋をつづったピュアな物語ぜよ」

「坂本くん。キミね。誰が、キミの恋に興味あるというんだね。いや、たしかにナカナカのモテっぷりだよ。しかし、僕はね、羨ましいとか許せねえとかそんな理由で言ってるんじゃないんだ」
「ちょっと待ってつかあさい。桂さん。ワシは船で今一度タイタニックやるぜよ」
「そうか…」

小五郎はガックリ肩を落とし長州へ帰った。