それでも鋭い翔は気づくのだ。 「本当のこと言えよ」 俯いたあたしの横から翔がいう。 言えよ…って言われても… 「…ってみたの…」 自分でも聞こえないくらいの小さな声がもれる。 「あ?」 案の定聞き返してくる翔。 「弁当……つくってみたの」 そういうとあたしは鞄からお弁当箱を2つとりだす。