「お前も北の弟なら知っているだろ?北の唯一の武器であり北の愛刀、妖刀"虚白"。」

「まぁ……聞いた事はあるけど。……妖刀って?」

「オレも噂でしか知らないが、虚白は昔妖刀だったらしい。」

……虚白が?

「だが、北はその刀を妖刀だとしりながら自分の愛刀にした。」

ルーク・フォームスの言葉にオレは驚いた

「妖刀はなにがおこるかわからねぇ。刀にとり憑いた怨念に自分がとり憑かれるかもしれない。そんなリスクの中、北はこの刀を買ったらしい。」

オレは兄貴を見た。この刀が、そんな大変な刀だったなんて………

「刀は折れないかぎりオレ達の倍の人生を歩む。北は、もう自分とじゃ歩めないと思ったんじゃないか?」

「?」

ルーク・フォームスはどこか遠くを見るように空を仰ぎ、壁にもたれかかった

「うわぁっ!!」

キンッ!と刀同士がぶつかる音が響き、最後の1人が倒れた

「兄貴!」

兄貴はオレの声に振り返ると、笑顔を見せた