「………っ?」

腹の痛みに目を覚ます

(どこだここ……?)

目を開けると見慣れた天井。かぎ慣れた太陽のような香りがほのかに鼻を掠めた

「気がついた?」

声がした方を振り向くと、そこには少し長い黒髪、

「兄貴!!」

オレの兄貴、ルイール・ロッカがソファに座っていた

ガバリと起き上がったオレの視界に金髪が写った

「よお、よく寝てたじゃねぇか。」

「お前っ!!」

ルーク・フォームスがソファに座りチラリとこちらに視線を向ける

「兄貴!あいつは……!」

「アレックスをここまで運んでくれたんだ。」

「は……?あいつが?」

オレをここまで……?

「…て、もとはと言えばあいつがオレに峰打ちいれっから!!」

「そーでもしねぇと北に会えそうになかったからな。」

なにサラッと自分がしたこと認めてんだよ!

「よしてくれ。今のオレはただの一般人さ。」

兄貴はニコリと笑うとオレが眠っていたベッドに腰掛けた

「それで、オレに何か用があってここまできたんだろ?無海域海賊団の船長さん。」

ルーク・フォームスは笑うとソファから腰を上げた

「オレは北の椅子(名)が欲しい。」

その言葉にオレは息をのんだ

北が欲しい……?