「以前、その卵には解けない封印がかかり、孵らないといっていたわね。
私は魔力を感じられるけど、封印なんて、最初からかかってないのよ。

かかっているのは、主の『まだ、そのまま眠っていて』という願いだけ」

「俺の?」


ジュンはリュウに背を向けた

「今のあなたが一緒じゃ、宝珠どころか、その卵の命は消えてしまうわね。」

「あ、ジュン?」

ジュンはゆっくりと魔法陣の高度をさげ、谷へと近付いていった。

動きを止めたリュウを残して。