〜手遅れってどうゆう意味…?〜

ハアハア

全力で走るヒナの息があがっていく。


〜胸騒ぎがする…イヤなかんじ…〜


「どっち!?」


街の入り口の大通りまでくると、四方に散らばる通りを困惑しながら見渡す。


「ジュン!どっちにいるの!?」


「ヒナ!!」

やっと追いついたこう、リュウを見て不安な気持ちを溢れさせるようにこうの肩にすがりつく。


「どうしようっ!!ジュンがっ!」

「落ち着け!!」
こうはヒナの目線まで姿勢を落とし、強く言い聞かせるように声をかける。


「まだ、ジュンに何があったかなんてわからないだろ?
おまえがここで気を取り乱してたらジュンはどうなる!?」

「…こう」

「そうだ。こうゆう時こそ、おまえには力があるだろ」

「リュウ?」