「これ…さっきの真実の宝珠の石版に似てるね…」
ヒナは先程見た宝珠の石版を思い出しながら言った。
確かにこちらの石版の方が腐敗してはいるが全く同じ様なモノだった。

「!!待て。何か書いてある!」

こうは砂を払い、文字のような削り後を指でなぞる。
削ったあとには砂や石が入り込み見づらくなってはいたが、配列からも文字であることは確かだ。

「……何語だ?」

その時、それを後ろから見たジュンが文字に気付き、口を開けた。
「失われた……古代光暗文字!!」

「え?何それ?」

「…遥か昔。光暗戦争が起きる前まで使われていた文字だ。宝珠を扱う詠唱もこの文字が使われているはずだ」

リュウはジュンを見ながら答えた。

「………でも今は…すべての言語は破壊、根絶された…忌まわしき文字よ。」