薄紫色の髪は左右で無造作に結わいて
あり、ストレーンが動く度に跳び跳ねる
かのように揺れる。
体によくフィットした動きやすそうな
ミニスカートのような服に薄ピンクの
布切れを腰で結んでいる。

その自信家そうな表情によく映える
翡翠の瞳を光らせサマルに呆れたよう
に独特の訛り混じりの口調で喋り
だした

「こんなクラーイとこによくおれんな
サマル。
辛気臭くてたまらんわ~」

ストレーンは首を降りながら片手を
降る。
すると炎がサマル、ストレーンを囲む
ように地面に灯される

その空間は無機質な石で囲まれ、中央
には大きな水を湛える器のような物の
中に不思議なオブジェが設置されて
いた。

「考え事をしていたんですよ。」

「いっつもコワーイ顔しとるやない
か。サマルは考えすぎなんや!
もっと楽にしたらどうや。」


「………この世界にいて楽しいなん
てありえませんよ。」

「…………」
サマルの言葉に一瞬口ごもる
ストレーンだったがすぐに言葉を
続けた

「そやな。ま。楽しくなるのも
もうすぐやろ」

ストレーンは中央のオブジェを見つめ
た。