〜ヒナは今はだめ!
…今は私たちがなんとかしてあげなきゃ〜

ジュンの強い瞳がユイを真っ直ぐに見つめる。

「あ〜ら、残念…♪1人逃がしちゃった♪」

ユイはその手に持つ傘をクルクル廻しながらまるで時間を弄ぶように、3人に微笑んだ

「…………?」

こうを逃がしてしまい、思惑通りいかなかったはずのユイの余裕の笑みにリュウは違和感を感じ始めていた

その感情を察したかのようにユイはリュウを見つめ声をかける

「ま。いいわ♪目的は果たしたから♪
…後の雑魚の始末はゆっくりで♪」


「え…?」
「な………に?」

リュウは余裕の表情で笑うユイの顔を見て、ゆっくりとその思惑を読み取るように顔を上げた
「ま…………さか……」


「ま……さか、囮は囮でも…4DSの狙いはこの頂を潰すだけじゃなく…むしろアイツが狙いか!?」

「アイツって?」
リュウの言葉に後ろで聞き入っていたヒナが問いかける


「そ。禍々しい聖龍剣の使い手のあのガキよ♪
今頃サマル様とセレメス様に両叩きにされてるんじゃない♪
キャハハハハ!バッカみたい♪」
嘲笑いの声が響くその場所に三人は張り付いたように動きを止めていた…

〜こう…………!〜