次の日は、曇天の空が広がる朝だった。


雨が降るわけではないが太陽や星は見えないであろう空模様。


まるで…こう自身の心を映し出すかのように………
暗く、モヤのような雲が空を覆っている………



「今日は魔空障壁を超えて、光龍の頂の麓まで行きましょ」

ジュンが街の入り口で、杖を掲げながら言う言葉に
「え〜!!またあの砂漠〜?もうヤダよ〜」

ヒナはへたり込みながら誰にともなく叫んだ。


「じゃあ、来んなよ!」

「行くわよ!!」

こうのつまらなそうな顔にあわてて強い口調の言葉を飛ばし、立ち上がった


「………さて。気温が上がらないうちに出発するぞ


ジュンは目を閉じ、杖を高く掲げ、魔空障壁の穴を出現させた。

昨日とは反対に向こう側には空と対照的に砂漠が広がっていた。

「よし。行くぞ!」

こうは砂漠に足を踏み出した。
光龍の頂を目指して。