東口の喫煙所に早く
着きすぎた私はプハーと
タバコをふかした。
ふと、
あの警察官の事を
思い出した。
あっちは忘れてるんかな。
彼女とか居るのかな?
仕事以外はどんな格好なんだろう。
一時のドキドキだったと
思えば良い。…のにね。
あの笑顔が忘れられない。
あの手の温もりも声も何もかも。
たった一度なのに、
深く私の心に浸透してた。
「 …さん。東堂さん! 」
ハッと我に帰ると飯島君が立っていた。
「 お、お疲れ様! 」
少し焦りながら言うと、
飯島君はフッと笑みを零した。
その笑みに少しだけ、
顔が赤くなってしまった。
「 東堂さーん!飯島くーん! 」
ふと皆の声が聞こえた。
何人かがこちらに
向かってを手を振っている。
私達は合流すると、
飯島君の案内で飲み屋と移動した。
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