「そう…ですよね。気持ちの持ち方が大事ですよね」 決心したかのように椅子から立ち上がる。 橘が座っている席まで行くと、軽く頭を下げる。 「飴、ありがとうございます」 「いーえ」 「それと…」 「ん?」 「また…来てもいいですか?」 遠慮がちに聞くと、橘は笑った。 「いつでも、どうぞ?すずめちゃん」 ぽんぽんっと優しく頭を撫でてくれた。