その夏、宿泊実習があった。

みんな仲良くなれるように。

あたしはクラスから浮いていたから、ここで巻き返そうと思ってた。

それが、空回りしてしまった。

あたしはオレンジの友達と浮気した。

電波の届かない、山奥の廃校で。


ばれたら怖いね!

こわーい!

彼は私の胸に顔を埋めた。
彼のキスは、短く、さわやかなものだった。

あたしの耳を見て、綺麗な形だと言った。


ピアス空けるなんて、勿体ないな


あたしたちは最後までいかなかった。


ひとり星空を眺めていたら、急に後ろめたさが襲ってきて

オレンジに電話した。

早く逢いたい。