ドラゴン・テイル


「なぁぁぁぁぁにが! 『うまくいったろ?』だよ! てめぇ俺を殺す気か?! ぶん殴るっ!」

 ウルの言葉に間髪入れず食ってかかるクレイグ。

「結果オーライだろが。細かいことをいちいち気にするな。女々しいぞクレイグ!」

「細かいこと?! 待てウル! それは聞き捨てならねぇ!」

「っつか、んな悠長に話してる場合じゃねぇぞ。だいぶご立腹みたいだな、あいつ」

 影は、こちらを見据え憤怒の形相……と言うか蛇の表情はわからないので雰囲気で「ジュルルルル……」と言うような威嚇の声を上げている。

「……どーすんだ、ウル。まさかまた俺を落とすとか言わねぇよな……?」

「その手があったな。あいつの片目潰したのお前だし」

 ウルの言葉に、クレイグは焦りの色を滲ませて抗議する。

「てめっ! お前がやれっつーからやったんだろ! 命懸けて頑張った俺に対する言葉か?! それ!」

「冗談だ。いちいち真に受けるなよ」

 ウルの表情はやっぱり変わらない。

「お前が言うと冗談に聞こえねぇ……実際落とされたし」

「ほほぅ……本当にもう一度落としてほしいのか。お前がそんなチャレンジャーだったとは知らなかった」

「申し訳ありませんでした」



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