風が吹き抜ける丘の上。

 一人の女性が佇んでいた。


 その隣に、白銀に輝くドラゴン。




 何一つ変わらぬ景色。
 自分の視線が高くなっただけ。


 そして、いつも隣にいたはずのもう一人がいないだけ……。



 戦いは、終わった。

 見知らぬ女の子が、泣きながらもう一人の事を話していた。でも、女性には実感はわかない。


 この場所にいれば、会える気がした。


 丘の上に立つ女性は、風になびく茶色の髪を片手でかき上げ、丘の下に広がる町を見つめていた………───。







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