ドラゴン・テイル


「教えてもらえるかしら?」

 古城の中に招かれ、エルフ女は開口一番にそう言った。


 古城の玄関ホール。

 高い天井は全てガラス張りになっており、真正面に続く道には紫の絨毯が道のように敷かれていた。

 その絨毯の脇には、鎧が飾られており、ご丁寧にも剣を掲げるような姿勢をしている。

 絨毯は真正面にそびえる広い階段を登り、踊り場の部分で途切れているようだ。

 玄関ホールは広く、鎧のディスプレイさえなければ百人位集まってパーティを開いても有り余るだろう。

 入り口から入ってきたウルを、階段に片足をかけた状態でエルフ女が見据える。

「何をだ?」

 辺りを一通り見回した後、エルフ女に視線を向けるウル。

「さっきのクルセイダーの件よ。あんた、お尋ね者なの?」

 エルフ女の声が、玄関ホールの中を反響する。

「国に喧嘩売ったのよ? あたし達まで巻き込んでッ!」

 ¨納得のいく説明をしろ¨

 おそらくそう言いたいのだろう。まぁ、もっともな話だ。

 ウルは、ため息をついた。

 確かにあの時は彼女に救われた。

 あの時、彼女の矢がクルセイダーの剣を弾かなければ、死んでいたのはウルだ。

 だが、信用は出来ない。何せ盗賊だ。
 口振りからしても、彼女がリーダー格であることに間違いはないだろう。

 確かに、巻き込んだのは事実だが、そもそもウルにちょっかいを出してきたのは彼女達だ。


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