「ナメるなッ!」
迫り来る風の牙を睨み据え、剣の柄を握る手に力を込める。
「ハァッ!!」
短く息を吐き、剣を振った。
激しい剣圧が風の牙とぶつかり、違いを四散する。
追撃をしようと再び剣を構えるクルセイダー。だが、その視線の先にウルの姿は無く…。
「簡単な目眩ましにかかったな」
聞こえた声に、ハッと顔を上げ……─
グボッッ
浮遊魔法で頭上に飛んだウルの蹴りが、クルセイダーの顔を捕らえた。
「くぁ……ッ!」
吹き飛ばされ、地面に倒れ込むクルセイダー。着地したウルは再び走り、立ち上がろうとするクルセイダーの右肩を足で押さえつけた。
「俺の勝ち」
見下し、告げるウルをクルセイダーがギッと睨みつける。
左腕を上げ、光球を生み出した。
──ッ魔法?!
バッと飛び退くウル。
「遅いッ!」
クルセイダーが放った光球が熱気を帯び、ウルの右腕を直撃した。
「──ッッ!!」
バランスを失い、地面に倒れ込むウル。
腕の中からコパンが放り出された。
「形勢逆転だな」
フラフラと立ち上がり、蹲(うずくま)るウルを見下ろして言うクルセイダー。
右手に持つ剣の先をウルの首に添えて、言った。
「我々に刃向かう者は、国王への反逆を意味する。反逆者にあるものは、死だ」
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