ドラゴン・テイル


「コパン?!!」

 光の中から現れたコパンの様子に異変を感じ、慌てて駆け寄るウルとクレイグ。

 コパンは、ぐったりと横たわったまま動かない。

「一体何があったんだ……?!」

 ウルはバッグからマントを取り出すと、それを地面に敷き、コパンをその上に寝かせた。

「怪我は無いみたいだな……」

 そう呟き、安堵の息を漏らす。

 昏々と眠り続けるコパンを見つめ、ルッソを待つウルとクレイグ。

 だが、いくら待ってもルッソは現れなかった。







 …………バサッ……バサッ……ッ




 遠くから近づく羽音に気づいたのは、ルッソを待ち続けて小一時間程経った時だった。

 見上げると、満天の星空の中を高速で飛行する一つの光。

 ───ラーマッ?!

 そう思うや、ウルは素早く呪文を唱えた。

「グレアリングッ!!」

 星空を飛行する光に向けて解き放つ。

 ウルの放った光の魔法は、真っ直ぐ飛び進み、飛行するそれに当たる手前で花火が散るように四散した。

 ウル達の存在に気づいたのか、光が大きく旋回しながら高度を落とす。

 徐々に近づくその光は、やはりと言うか、白銀の竜の姿。ラーマ本人だった。

「ラーマッ!」

 地響きと共に近くに着地したラーマの元へ駆け寄る。

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