「あ、起きた?」 「……?」 寝起きなので思考がうまく回らないらしい。 「大丈夫?どこか痛いところはない?」 「…大丈夫…」 ゾクリとした… 彼女の声もまた、怖いくらい美しいものだ。 「ここがどこかわかる?」 優しく問いかける僕に 彼女はううん、と首を振る。 「そっか、起きれる?」 今度はうん、と頷いたので ゆっくりと手を引き起こした。 「なにか飲む?」 「…ミルクティー…」 「わかった、ちょっと待ってて」 彼女に微笑んで一旦部屋を出た。