母親には突然すぎたみたいだった。 高校のことは前々から 自分の中では決まっていたこと。 「早く出て行きたーい…」 どさっとベットに倒れこむ。 …あんな母親は嫌いだ 旦那に嫌われても 娘の機嫌をとるような親はいやだ。 あたしが言った一言ですぐ泣く。 「もう…嫌……」 なにもかも嫌だった 父親の怒鳴る声。 ヒステリックに叫ぶ母親 食器の割れる音。 次の日の朝、 ぐちゃぐちゃになったリビングを 掃除するのがあたしの仕事。 食器は粉々で 何度も手を切った。 その傷は今でも後が残っている。